2015年浅間山噴火の可能性は？【噴火による影響と被害予想】

5月22日、群馬～長野県境の浅間山で火山性地震が増加しているため、火口から500m以内で火山灰や火山ガスの噴出が突発的に発生する可能性があると気象庁が発表しました。

同23日に機動観測班を現地へ派遣し、噴火警戒レベルを1から引き上げるか検討をおこないます。

「もし浅間山が噴火したら？被害予想や影響はどのくらいになるのか？」とお考えの方も少なくありません。

そこで、噴火の可能性と被害や影響について検証していきます。

出典：化学one minute

世界でも有数の活火山

出典：英語のベンキャウ。

浅間山は標高2568mで、烏帽子岳など3つの火山体と併せた浅間連峰と称される複合火山です。

円錐型をしていて、数十万年前から火山活動が活発な山として知られています。

因みに箱根山の標高は1438mなので1000ｍ以上高いことになります。

2004年、2008年、2009年にも噴火はしているが、大規模な噴火は約230年前

出典：日本専門図書出版（jpn-shuppan.co.jp）

2004～2009年にかけての噴火は関東平野に降灰をもたらしたものの、噴火の規模からするといずれも小中規模の噴火とされています。

大規模な噴火は1783年8月3日から3日間に及んだ天明噴火で、流れ出した溶岩が今の鬼押出し園を形成しています。

活火山ランクA

出典：気象庁

気象庁は2011年に「100年活動度または1万年活動度が特に高い活火山」として、ランクAの活火山に指定しました。

それだけ、活発な火山活動が行われており、いつ噴火しても不思議ではない火山であるとお墨付きをもらったのです。

浅間山が噴火する可能性は？

出典：気象庁

東北日本太平洋沖地震の影響で、日本にある火山の多くが活動を活発化させたことが知られています。

浅間山の大規模噴火は700～800年に一度と考えられていますが、自身の影響は拭い切れません。

2014年9月に噴火し、多くの犠牲が出た御嶽山は活火山ランクBです。

活火山ランクAの浅間山は活発な火山ですから数十年単位毎に噴火の可能性は十分にありますし、火山活動は常に起こっています。

浅間山が噴火した時の被害規模は？

出典：UCVライブカメラ

大噴火を起こした1783年の被害状況は流失家屋 1151戸、焼失家屋 51戸、倒壊家屋130戸余りです。

犠牲者は群馬県内で1400人以上、全体では1624人と記録されています。

この規模の大噴火もしくはそれを上回る超大規模噴火が起きた場合、当時の人口は今よりも断然少なかったことから、被害規模は10倍以上に拡大する可能性があります。

浅間山が噴火した時の影響

出典：ひまそく

• 噴火による火砕流は時速100kmを超えるスピードで下ってくる
• 火砕流が火口から120kmを超える距離まで到達
• 火山灰は風向きに寄って日本海や太平洋まで達する
• 溶岩は20km付近まで達する
• 火山弾は10km付近まで飛んでくる
• 土石流の発生

また、群馬県だけに限らず、埼玉、神奈川、千葉、東京都心部でも火山灰は数センチ程度積もる可能性がありますので、

• 公共交通機関のマヒ
• 道路の大渋滞
• インターネット、スマートフォンが使用不能
• 農作物への影響
• 停電 or 計画停電
• 上下水道使用不可
• 帰宅困難者が大量発生
• 物流機能停止による物不足

といった事態におちいることが予想されます。

事前の備えがあれば被害を最小限に

東北日本太平洋沖地震を経験されている人は想像がつくはずです。

最低限、命が守れる備えをしておきましょう。装備品を準備することも大切ですが、それよりも大切なことは有事に備えた警戒心です。

緊張感を持って、いつ何が起こっても動じずに対処できる心を備えておきましょう。