麻布十番『ビストロ釜津田』に予約殺到！釜津田健シェフに迫る

ただでさえ生残りが難しいとされる飲食業界で、フレンチの新風を巻き起こそうとしている釜津田健シェフとは一体何者なんでしょうか？！

釜津田健シェフとは一体何者？！

東京生まれ東京育ち。幼い頃から何かにのめり込むとまっしぐらに突き進む集中力の持ち主で、しばらくはその集中力や努力は習っていた空手に注ぎ込まれていました。

練習を重ねるとみるみるうちに上達し、試合に出場すれば上位で賞をとる常連となっていました。

その集中力と同じく兼ね備えていた手先の器用さはプラモデル作りやクラフト作業を得意としていました。一時はシルバーアクセサリーなどを手掛けていたこともありました。

中学校を卒業後、16歳で料理の道を志します。あるホテルの厨房に入社が決まり、これまで『熱心に取り組んでいた空手』や『器用さを象徴していた細かいクラフト作業』といった要素はすべて料理に捧げられていくことになります。

とは言っても、未経験の少年がすぐに料理を作らせてもらえる程、生やさしい環境ではありません。同期として入社した仲間は名立たる調理師学校を卒業し、何倍という就職の狭き門を突破してきた優秀な人達ばかりでした。

就職選考時に「こいつ気に入った！」と社長の鶴の一声で入社が決まった未経験の釜津田シェフは役員からは気に入られても、同僚からは目の敵にされます。

ただ、自分で志した道なのだから諦める訳にはいかないこと、ここで誰よりも一生懸命やれば、誰かに認めてもらえるという思いで一心不乱に働きました。

まさにのめり込むとまっしぐらに突き進むがここで再び開花したのです。

想像を絶する厳しい世界

ある日の終わり作業の時にゴミをまとめて袋の口を結んでいると、先輩から活を入れられることもあったと言います。気の緩みや疲れといったものが、そのゴミをまとめるという​一瞬の姿勢や所作として現れてしまい、その姿を先輩に見られたからなのです。

またある日は同僚がミスをしてしまい、先輩にこっぴどく叱られているのを目撃したそうです。

「サラリーマンをしていたとしてもあそこまで怒られないでしょうね」

と調理を生業とする厳しさを肌で感じた場面だったそうです。

（明日から彼は職場に来ないだろう。）

と思っていたそうですが、翌日も周囲へ迷惑をかけたことを詫びながらその同僚は普通に働いていたと言います。

そうした厳しい修行の日々の中、突然声が…

厳しい修行の毎日を過ごしていた時、突然声がかかります。

「グランドハイアットに来てほしい」

本当に突然でしたが、16歳の時に抱いた

自分で志した道なのだから諦める訳にはいかない

ここで誰よりも一生懸命やれば、誰かに認めてもらえる

思いが形になった瞬間でもありました。

2003年4月　オープニングスタッフとしてグランドハイアット東京へ入ります。

場所は変わったものの、釜津田シェフに変わりはありません。これまでと同じく料理に情熱を注ぎます。なぜなら、ここで働くことが釜津田シェフにとって、あくまでも通過点でしかないからです。

食べる楽しさが尽きない店を求めて

料理人キャリアが10年の節目を迎えようとした2006年9月、若干25歳という若さで東京・六本木にレストラン「CHEZ MARMITE」（シェ マルミット）をオープンさせます。

“CHEZ”とは、～の家で　“MARMITE”とは、調理用のふた付き鍋　を意味し、「窯を囲んで」と訳されます。店内フロアの中央に富士山溶岩石から作られた石窯が設置され、そこからできあがった料理が運ばれるという演出がなされています。

食べる楽しさが尽きず、人と人とのつながりを大切にする店作りをしていきたいと語っていた釜津田シェフはこのあと数店舗を経営し、今年更なる挑戦をします。

それが2015年にオープンを迎えた『Bistro釜津田』です。自らの名前を看板に堂々と掲げ、“食べて楽しく”　“魅せて美しく”を兼ね備えた空間（お店）です。

「日本一の料理人でありながら、日本一の美食家でもありたい」

こう語る釜津田シェフの飽くなき探究心と攻め続ける姿勢が、今日も美味しい料理を作る原動力となっているのでしょう。

どこまでも料理に厳しく、人に優しい釜津田シェフのお店に注目です！

東京都港区麻布十番2-14-4　エタニティ麻布十番B1

ＴＥＬ　03-6453-7353

営業時間　18:00～26:00（L.O. 25:00）

定休日　水曜日