世界陸上2015会場の『鳥の巣』スタジアムPM2.5の影響 前編

世界陸上2015北京大会の開催会場となる北京国家体育場・愛称「鳥の巣（鸟巢・Bird’s Nest）」は2008年の北京オリンピック・パラリンピック開催にあわせて建設された、比較的新しい競技場です。

競技場は新しいですが、中国で騒がれているPM2.5の影響はどうなっているのでしょうか？

PM2.5とは？PMって何のこと？

出典：さくらの花びらの「日本人よ、誇りを持とう」

微小粒子状物質（英語名：Particulate Matter）の中でも、大気中に浮遊している極々小さな粒子のことです。

その大きさは2.5μm（マイクロメートル）以下（1μm＝1mmの1/1000）、髪の毛の太さの1/30くらいと非常に小さいため、呼吸をするだけで肺の奥深くまで入りやすく、人体への悪影響が懸念されています。

PM2.5とはParticulate Matterの頭文字であるPとM、大きさが2.5μm以下の粒子ということから名付けられました。

身近に存在するPM2.5

出典：youtube

自動車の排気ガスやボイラー、焼却炉などから排出される煙などがPM2.5の発生源としてよく知られていますが、いまいち健康への悪影響がどの程度なのかはイメージしにくいです。

では、タバコの煙ならどうでしょうか？タバコの煙は典型的なPM2.5です。

燃焼によって発生した煙が呼吸によって肺の奥深くまで入り、肺だけではなく全身の炎症を引き起こします。

タバコの煙には発がん性物質が多く含まれていることはよく知られていますが、PM2.5はタバコの煙にも存在します。

人体への悪影響は？

出典：girlschannel.net

下記は米国環境保護庁（EPA：Environmental Protection Agency）が定めた国際的なPM2.5の大気質指数（AQI：Air Quality Index）の基準です。

• 0～50µg/㎥：良好
  • 状態良好
• 51～100µg/㎥：中程度
  • 屋外活動はできるだけ控えましょう
• 101～150µg/㎥：影響を受けやすい人々に悪影響
  • 軽微汚染
  • 心臓や肺疾患者、高齢者、子供は長時間の屋外活動は控えましょう
• 151～200µg/㎥：健康に悪影響
  • 軽度汚染
  • 心臓や肺疾患者、高齢者、子供は長時間もしくは激しい屋外活動を中止
  • 全ての者は長時間もしくは激しい屋外活動を控えましょう
• 201～300µg/㎥：健康に極めて悪影響
  • 中度汚染
  • 心臓や肺疾患者、高齢者、子供は全ての屋外活動を中止
  • 全ての者は長時間もしくは激しい屋外活動を中止
• 300µg/㎥～：有害
  • 重汚染
  • 心臓や肺疾患者、高齢者、子供は屋内に留まり、体力消耗を避ける
  • 全ての者は屋外活動を中止

世界陸上2015の開催地・北京でも上記の指標に基づいて大気汚染レベルを計測しています。

日本での対応は？

日本の環境省によるとPM2.5の大気質指数は健康を保護する目安として、

• 1年間の平均値が15µg/㎥以下
• 1日の平均値が35µg/㎥以下

これらのどちらもクリアすることを基準として定めています。

また、地方自治体などが外出自粛などの注意喚起をする目安は

• 1日の平均値が70µg/㎥

と設定し、影響を最小限に留めようとしています。

初期症状は？

しかし、一定量以上を吸い込むと症状としてすぐに現れる場合もあります。

• くしゃみや鼻水などの鼻炎症状
• 喉のかゆみや痛み
• 咳
• 目のかゆみや充血といった結膜炎症状
• 循環器や呼吸器に疾患がある人の症状悪化

などが考えられます。

世界陸上でPM2.5の影響は？ 続きはこちら

この記事を見た人はこんな記事も読んでいます​

世界陸上2015会場の『鳥の巣』スタジアムPM2.5の影響 後編

世界陸上2015北京の全日程とタイムテーブル

世界陸上2015北京　日本代表選手！マラソン・競歩選手編

世界陸上2015　ＭＣ織田裕二のギャラ約◯万円と判明！

世界陸上2015　ＭＣ織田裕二降板説？絶叫なし＆大人しい理由